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FUKUI MUSEUMS [福井ミュージアムズ]

よもやま話Yomoyama talk

福井県復興宝くじ

法量
①縦50mm×横90mm
②縦49mm×横107mm
時期
①昭和24年(1949)、②昭和21

収益金を戦災や震災などの災害の復興に充てることを目的に、そのことを名称に記した宝くじを「復興宝くじ」といいます。大規模な災害を受けた地方自治体が、公共事業など公益の増進を目的とする事業を行う場合に発売することができるもので、賞金や経費などを差し引いた収益を事業の財源とします。最近では、今年の東日本大震災や平成16(2004)の新潟県中越地震、平成7年の阪神淡路大震災の復興を目的に復興宝くじが発売されています。

今回紹介するのは、昭和23(1948)6月に発生した福井大震災後の復興財源確保を目的に、福井県が発売した復興宝くじです。この宝くじは日本勧業銀行が発行を受託しています。表面には橋や道路、スコップやつるはし、測量用の棒や巻尺の絵がデザインされています。裏面には、「この宝くじは県下の震水害復興資金にあてるため発行します」と書かれており、震災とその後に発生した水害の両被害からの復興資金確保が目的であることが明記されています。復興宝くじは、総額1億円分を4回に分けて発行し、1回あたり1350万円程度を純益とし、その額を復興財源に充てるとされ、具体的には、被害をうけた道路や橋梁の復旧費用にあてる計画でした。

1回目の発売期間は震災発生の翌年の24年3月20日から4月19日までの1か月間、1枚30円で、抽選日は4月24日でした。賞金は特等50万円1本、前後賞が25万円、1等が10万円6本、2等1万円28本で、末等の5等は10円でした。また、賞金のほかに、自転車やシャツ、洗剤やちり紙などの賞品も付いていました。

この震災復興を目的とした第1回目の復興宝くじが発行された後、引き続いて、同年6月20日に2回目が、さらに、12月に3回目が発行されています。ちなみに、この2回はいずれも地元の福井銀行が受託銀行となりました。地方の銀行が単独で宝くじの発行を受託するのは異例のことでした。

ところで、福井県はこの震災復興宝くじ以前の昭和21年にも、戦災復興資金の確保を目的に、全国初の復興宝くじを発行しています。この宝くじは、福井の「福」と復興の「復」をあわせて、「ふくふくくじ」と呼ばれました。1枚10円で、200万通の発行が計画されました。1等1000円、2等500円、3等20円、4等5円の賞金のほか、自転車や靴下といった日常生活品の賞品も予定されていました。発行計画によると、収益金は県営住宅および福井市と敦賀市の戦災者・引揚者用の市営住宅の建設費用の一部とすることとなっていました。ちなみに、この宝くじは「被封宝籤」とあるように、二つ折でキリトリ線に沿って切り取ると抽選番号が記載されている形式となっていました。そのため、完全な形で残っているのは極めて稀です。

福井県立歴史博物館 山形裕之)
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